【フィジカル&コンディショニング018】オフシーズンの負傷予防:高強度負荷の漸増設計

フィジカル&コンディショニング

【最初に読む】

オフシーズン・プレシーズンの怪我の多くは「負荷の急増」が原因。タックルやスプリント、方向転換など高強度動作の量を段階的に増やす『漸進的負荷管理』の考え方を解説。フィジカル担当や強化責任者に向く内容で、選手を守りながらピークに持っていく設計思想を学べる。

練習内容

目安

セットアップ

特定のコート設定はなし。選手個々またはチーム全体のトレーニング負荷(GPS等で計測する高強度アクション回数)を記録・管理する体制が前提。

キーファクター

  • 試合中の高強度アクション(タックル・スプリント・方向転換)の『最大想定値』を把握する(平均+標準偏差2つ分が目安)
  • その値の2.5倍を『プレシーズン最終週のピーク負荷』として設定する
  • ピーク負荷の半分を『プレシーズン開始週の負荷』とする
  • 毎週の増加率を15〜25%の範囲でコントロールする(15%が安全、25%はリスク大)
  • デロード週(回復週)を計画的に組み込む

よくある失敗と修正

  • いきなり試合並みの強度でプレシーズンを開始してしまう→まずは半分の負荷から始めよう
  • 週ごとの増加率を管理せず感覚で強度を上げてしまう→数値で15〜20%の増加を目安にしよう
  • デロード週を設けずに負荷を積み上げ続ける→定期的に回復週を挟もう
  • 個人差を考慮せず全員同じ負荷で進めてしまう→選手ごとの耐性やコンディションを見て調整しよう

声かけ例

  • 少しずつ強度を上げていこう!
  • 今週の負荷を記録して次の週の計画に活かそう!
  • 無理せず段階を踏んで体を慣らしていこう!
  • 回復週もトレーニングの一部として大切にしよう!

バリエーション

  • GPSやウェアラブルデバイスがない場合は、タックル本数・スプリント本数など簡易的な回数管理で代用する
  • 個人の傷害歴や体力レベルに応じて増加率を15%〜25%の範囲で調整する
  • チーム全体の平均値だけでなく、ポジション別(FW/BK)に負荷基準を分けて設定する

安全上の注意

  • 急激な負荷増加(週20%超)は怪我のリスクを高めるため慎重に管理する
  • 個々の選手の疲労度や違和感を毎週チェックし、必要に応じて負荷を下げる
  • デロード週を省略せず、回復を怪我予防の一環として位置づける
  • 高強度動作(タックル・方向転換)は特に負荷管理を厳密に行う

コーチのアドバイス

『量』ではなく『増加率』を管理することが怪我予防の鍵。感覚的な負荷設定ではなく、試合データを基準にした数値管理を導入し、選手の耐性を計画的に育てる視点を持とう。

出典

この記事は次の動画を参考に、当サイトが指導者向けに再構成したものです。
チャンネル:Learn to tackle
https://www.youtube.com/watch?v=j_KxFqgoZJI

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